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センニチコウ-変わらない愛を永遠に-

第3章 コチョウラン

Sho said

子供みたいに泣いてる潤を
抱きしめたいのに
躰が動かない

隣に居てほしいのは俺の方だし
嫌われたくないのも俺…

でも俺の気持ちをぶつけたら
たぶん潤は引いていく

そしたら…
一緒に仕事していく自信なんてない…

結局満足に視線を合わせることもできないまま

潤の目の前に居るのが辛くなって立ち上がった

潤「まって…ごめ…ごめん…
お願い…帰らないで…」

帰るつもりはなかったけど
勘違いした潤は俺を止めようと
腕を掴んで抱きついてきた

椅子に押し戻された俺の首に手を回して

肩に顔を埋めながら謝っている

抱きつかれた瞬間
フワッと潤の香りに包まれて

あれこれ考えていた俺の思考は止まった

しゃくりあげて抱きついてくる潤を
強い力で抱き寄せて

座っている俺の膝に
抱っこするみたいに座らせた

ビックリして躰を離した潤の頭を引き寄せて

何も考えずに唇を奪った

潤「んんっ…んっ…」

以前はほんの少し触れることしかできなかったその唇を丹念に味わう

ゾクゾクと熱が背筋を走っていく

身じろぐ潤を押さえつけて

酸素を取り入れるために薄く開いた隙間に舌を差し込んだ

潤「ん,ふぁっ…んんっ」

薄く目を開けて潤を見ると

潤んだ瞳が見開いて戸惑うように俺を見ていた

躰の熱がドクドクと下へ溜まっていく

そこでようやく思考が働く

潤に触れられるのはこれが最後かもしれない…

俺はさらに潤を強く抱き寄せ

自分に埋め込むかのごとく貪った

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