テキストサイズ

Starlight Kiss

第5章 家族

翔「寝たな…」


舞ちゃんの寝息が一定のリズムを刻み始めたのを確認すると、翔は握っていた舞ちゃんの手をそっと布団の中に戻した。


「………本当、翔によく似てるね…」


翔「そう?」


「うん。将来は美人さん決定だね」


翔「それって俺が美人だって事?」


「勿論」


座ってる翔を後ろから抱き締める。


翔「今は体調落ち着いてるって。先生が」


俺の腕に手を添えながら翔が口を開いた。


「そっか」


翔「でも…またいつ悪くなるかも分からないから。子供は進行速いし…12歳でもまだまだ子供なんだよな…」


うつ向き加減になる翔を俺はもっと強く抱き締めた。


「俺が付いてるから。信じよう。舞ちゃんはきっと元気になるよ」


翔「………うん」


「もしもの時は俺の心臓あげるから」


翔「ぷっ」


ようやく翔が笑った。


翔「雅紀死んじゃうじゃん。それは駄目」


立ち上がり、正面から俺に抱き着いて来た。


翔「ありがと…。これから…もっと雅紀に甘えていい?」


「喜んで」


翔「じゃ…今日は雅紀の家に泊まっていい?」


「勿論。翔の家でもあるんだから」


嬉しそうにはにかむと、翔は舞ちゃんの元に戻り、おでこにキスをした。


翔「おやすみ舞。またね」


そして俺の元に戻り、手を繋いだ。


俺達は寄り添いながら、2人の家へと戻って行った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ