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Starlight Kiss

第5章 家族

翔「俺ちょっと先生と話してくる。雅紀、舞の事頼める?」


「あ、うん。大丈夫だよ行ってらっしゃい」


舞「行ってらっしゃーい」


翔「雅紀の言う事聞いてな」


舞「はぁい」


翔が病室を出て行き、俺と舞ちゃんが病室に残った。


「舞ちゃんちょっと休む?」


舞「うん」


舞ちゃんは素直にベッドに潜り、横になった。


舞「ねぇ、まー君」


「ん?」


舞「お兄ちゃんの事…捨てないでね」


真剣な表情で舞ちゃんは俺を見つめた。


「どうしたの?捨てないよ」


舞「………本当?」


「うん。お兄ちゃんと…舞ちゃんとずっと仲良くしていたいよ俺は」


舞「………ありがとまー君」


そんな舞ちゃんの表情は不安そうで。


「………何かあったの?」


舞「………」


うつ向いて黙る舞ちゃんの手を俺は握った。


「舞ちゃん。俺ね…心からお兄ちゃんの事大切に思ってる。ずっと側に居たい。勿論舞ちゃんの事も。何があっても受け入れるつもりだよ。だから…話してみて?」


舞「………本当に?」


「うん」


舞「あのね…お兄ちゃん…まだ舞が小さい時…別のお兄ちゃん連れて来た事あったの。でも…その人お兄ちゃんを捨てたの」


「え…」


舞「お兄ちゃんは舞に何も言わないけど…泣いてるの見たの。舞悔しかった。でも…舞は病気だからお兄ちゃんを守れなかった。だから…まー君はお兄ちゃんとずっと仲良くして」


「勿論。お兄ちゃんに嫌われない限りずっと仲良くするよ。舞ちゃんともね。だから頑張って早く元気になろう?」


舞「うん!」


前に…付き合ってた人がいたって事か。
でも…別れた。


翔が頑なに心を開かなかったのは…それも原因なのかな。
でも…翔は今俺の側に居てくれる。
翔と舞ちゃんを全力で守ろう。
俺はそう心に誓った。

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