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「指☆フレ」

第6章 アパート編

(PART-29)

やっぱり三階まで上がりきるとボクはゼイゼイ息をきらせちゃった

情けない…

とりあえず親子の部屋まで肩を貸した

ボクはすぐにでも部屋に戻って大の字になりたかったけど、お茶を差し出されたので一気飲みした

ハァハァ…
体力ないなー!

上がって下さいと言われたけど丁重にお断りして部屋をあとにした

帰り際に名前と部屋番号を伝えあった

二回目だからさすがに答えないとマズいかなぁと思ったんで


305号室のN山さん

ボクは部屋に戻ってからようやく大の字に寝転んで呼吸を整えていた

おんぶした瞬間、女性特有の身体のやわらかさにドキッとしたけど

そんなの最初だけ!!
あとはひっしです

その後、ボクの仕事が遅くまで続いたので見かけることはなかった

1週間後、夜の10時くらいに部屋のインターホンが鳴った

どうせNHKだろうとテレビを消して息を潜める…

少ししてから

コンコン…

「…あの…上のN山ですけど…」

あれ?

ボクは慌てて玄関に出た

「スイマセン居留守つかって…」

「いえ…私も出ませんから」

先日ご両親がアパートまで孫の顔を見に来たらしい

クルマがあるのでついでに買い物やら出かけてお礼のお菓子をもらってしまった

わざわざご丁寧に…

えっとね…

ボクは仕事がら多くのスタッフさんと接する機会が多く、毎日顔を合わせていくうちにだんだん仲良くなっていくんだけど

アパートでは独りの世界で、あまり住人同士の絡みもしてない

というわけであまり親しくする気はなかった

でも部屋に来られてお菓子持って来られたんで

「良かったらお茶だしますんで一緒に食べますか」

と言ってしまった

「いいんですか?じゃあちょっとだけ…」

部屋はワンルームなんだけど玄関ルームが広い物件なんで実質2部屋ある感じ

余計なものは段ボール箱に積み上げてあるからちょっと殺風景…

コタツみたいなローテーブルで対面に座りちょっと話しをした

N山さんは離婚されてとりあえず家具つきのこの物件に来たらしい
家具家電を一気に揃えたら20万近くかかるからねぇ

クッキーとお茶の組み合わせが微妙だったのでコーヒーを入れることに

席を立ったときにN山さんのケガした足が気になった

あれ?もしかして包帯替えてないんじゃない?

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