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missing☆ring【完】

第7章 追憶の彼方へ

陸の欠けた指先には私の指先が繋がっていて欲しいって、私だって思ってるよ。


だから、わがままでごめん。なんて言わないでよ。



何度も、何度もたくさんのごめん。が書いてある手紙を読み返した。



読み返しても後悔はなくならない。
明日を頑張ろうとは思えない。
嘘でも仮面のような笑顔は作れない。



陸の手紙が余計に涙を誘う。



だけど、私の指先が陸に繋がっているんだと思うと、胸の奥が少し熱くなる。


居ない陸を感じる気分になる。
今はそれだけで十分。



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