テキストサイズ

私は官能小説作家の素材

第6章 束縛の証

彼は何一つ言わずただ、泣いている私の背中をゆっくり摩ってくれた。



…本当に怖かった。

ケイスケが来なかったら…あのまま…ヤられていた………と考えてしまう。


「真菜。俺がいる。安心しろよ」


なんて、言って抱き締める。胸板から若干ドクドクと、鼓動が聞こえてきた。

…ドク…ドク…ドクドクドクドク


あれ、ちょっと速いかも……?


「ケイスケ…?」

「マジで…心配した……。生きててよかった」


と、頬を赤く染めながら言った。

そこまで、心配しなくてもいいのに…と思う。でも、心配してくれたことに感謝する。


「ケイスケっ…」


ぎゅっと、窮屈だった腕を彼の腰にまわす。

あっ…また速くなってるような……。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ