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私は官能小説作家の素材

第6章 束縛の証

手が解放され、冷たく感じた。そして、真菜にキスする男に鉄拳がくらわされた。


「ざけんな」

その声の正体はケイスケだった。かなり怒っている様子だった。


よれよれと、動きながらもキスしていた男性は


「…くっ…てめぇ!!!!」


と言いながら弱々しい拳をケイスケに向けた。普通に受け止められ、彼はキスした男性の耳元で何か言った。


すると…。


「クソ!!……クソが!!!」


と、言って走って逃げた。残りの2人も千鳥足で先頭の男を追いかけていった。



「はぁ…はぁ……」


悪いドキドキをし過ぎたせいで胸苦しい。ケイスケは、すぐに駆け寄り


「大丈夫か!?」


と本当に心配したという感じに聞いてきた。その言葉に、また泣き出してしまったのだけれども……。

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