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お前は俺のxxx

第112章 彼の過去。



碧はいつも冷静で周りを気遣う優しい人..

こんなにも弱っている碧を見て、きっと彼は自分の中に溜め込んでしまうのだと思った。

甘える事ができない不器用な人なのかもしれない。


「碧...。もう、一人で無理しないで。
こうやって甘えていいんだよ。
碧の側には私がいる事を忘れないで?」


碧を抱きしめながら声をかけると、碧はそっと私から体を離し顔を上げた。


碧の瞳は揺れていて、それでも柔らかい笑みを浮かべてくれる。


『結愛ちゃん..。
俺の側にいてくれてありがとな。
弱いとこ見せてごめん..。
本当ダセェな..俺。』


碧は眉尻を下げ前髪をすくい上げると、額を押さえて顔を隠した。


『そんなこと無いよ?私は碧が弱いとこを見せてくれて嬉しい。』


碧の背中にそっと腕を回すと、胸板に頬を寄せた。


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