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お前は俺のxxx

第104章 何してんの…?



まこっさんはポケットからタバコを取り出すと、夜空に向かって紫煙をくゆらせた。



『颯太は?あいつと何かあったの?』



私は、さっきまでの出来事をゆっくりとまこっさんに話した。


まこっさんは『うん。』『そうだったのか。』と優しく声をかけながら、私の話を聞いてくれていた。



「ゴメンなさい…。」



私が俯くとポンポンと頭を撫でる。



『謝らなくていいんだよ?
そんなの見たらツラかったよね。

でもね。ヤケになっちゃダメ。
後で傷付くのは結愛ちゃんだよ。

結愛ちゃんが無事で本当良かった。』



まこっさんは、通りを私が泣きながら走って行く姿を見かけたみたいで、こうやって探してくれていた。



閉場のアナウンスが流れ、花火は終わっていた。




「あ…まこっさん。お店…」



『あ〜。今日は後輩に手伝ってもらってて、押し付けてきたから大丈夫。

だってそれどころじゃないでしょ?
結愛ちゃんは大切な子なんだから。』



まこっさんは私の頬をぷにっと摘むと、クスっと笑顔を見せた。



その時、私の携帯の着信が鳴った。



あ…
電波戻ったんだ…



私がバッグの中から携帯を出すと、私の手からひょいとまこっさんが携帯を取り、そのまま電話に出た。




『今すぐ公園に来い。』




さっきまでの優しい声では無い。


まこっさんの低い声は、単調なセリフだけを吐いて通話を切った。


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