
アクマにアソコを貸しました
第10章 イカ?いいえ、津島です
「ケィシッ!!?」
悲鳴のような声をあげてしまった。だってケィシが直接的な暴力をふるうなんて。
メリョ メリョ と音をたてながら桐原さんの腹部にめり込んで行く京紫の右手は既に肘まで埋まっている。
――肘まで?
太っている訳でもない人間の厚みってそんなにあるものなのだろうか。でも貫通している様子もない。
ぐちゃり ぐじゅり
と掻き回しているような音をさせて何か探している。う、気持ち悪くなってきそう…
「梓穏」
真赭にゆっくりと優しく抱き上げられて、後頭部を撫でられた。彼は自分の肩に私の額をくっ付けさせる。
「ごめん、怖いよな。こうしてな?」
いつも通りの優しい真赭なのに何かが違う気がして、体を起こし真赭の顔を見つめた。
ほんの15センチ程の距離にある真赭の瞳は赭(あか)く輝き、桐原・ケィシの様子を興奮した面持ちで食い入るように見いっていた。
あ、ヤバい。これ、この顔、見ちゃいけなかったかもしれない。
悲鳴のような声をあげてしまった。だってケィシが直接的な暴力をふるうなんて。
メリョ メリョ と音をたてながら桐原さんの腹部にめり込んで行く京紫の右手は既に肘まで埋まっている。
――肘まで?
太っている訳でもない人間の厚みってそんなにあるものなのだろうか。でも貫通している様子もない。
ぐちゃり ぐじゅり
と掻き回しているような音をさせて何か探している。う、気持ち悪くなってきそう…
「梓穏」
真赭にゆっくりと優しく抱き上げられて、後頭部を撫でられた。彼は自分の肩に私の額をくっ付けさせる。
「ごめん、怖いよな。こうしてな?」
いつも通りの優しい真赭なのに何かが違う気がして、体を起こし真赭の顔を見つめた。
ほんの15センチ程の距離にある真赭の瞳は赭(あか)く輝き、桐原・ケィシの様子を興奮した面持ちで食い入るように見いっていた。
あ、ヤバい。これ、この顔、見ちゃいけなかったかもしれない。
