
アクマにアソコを貸しました
第10章 イカ?いいえ、津島です
「キサマの言った事は一部正しい。
一つ。蟲は下等で食糧――正解だ。
二つ。梓穏が蟲――不正解」
「でもっ!」僅かに頬に赤みが戻り反駁しかけた桐原さんは京紫の顔をみてビクリと大きく震えた。
「梓穏から魔物の匂いがするとしたら、我々の移り香だ」
「移り香……」桐原さんは再び――いや元より更に血の気を失い、顔色は真っ青どころか真っ白で、茫然とおうむ返しするのがやっとだった。
「三つ。キサマが上級魔族――本人の匂いか移り香さえ区別がつかないキサマが上級魔族?――残念ながら不正解」
一歩を踏み出したと同時にユラリと揺らいだ京紫は次の瞬間桐原さんの肩と肩が触れる至近距離にまで迫っていた。
確かに二人の距離はあと数メートルはあったはずなのに。
「――――――?」
桐原さんの耳元に京紫が何かを囁く。驚愕に目を見開いた桐原さんの腹部に突き上げるような京紫の拳がめり込んだ。
一つ。蟲は下等で食糧――正解だ。
二つ。梓穏が蟲――不正解」
「でもっ!」僅かに頬に赤みが戻り反駁しかけた桐原さんは京紫の顔をみてビクリと大きく震えた。
「梓穏から魔物の匂いがするとしたら、我々の移り香だ」
「移り香……」桐原さんは再び――いや元より更に血の気を失い、顔色は真っ青どころか真っ白で、茫然とおうむ返しするのがやっとだった。
「三つ。キサマが上級魔族――本人の匂いか移り香さえ区別がつかないキサマが上級魔族?――残念ながら不正解」
一歩を踏み出したと同時にユラリと揺らいだ京紫は次の瞬間桐原さんの肩と肩が触れる至近距離にまで迫っていた。
確かに二人の距離はあと数メートルはあったはずなのに。
「――――――?」
桐原さんの耳元に京紫が何かを囁く。驚愕に目を見開いた桐原さんの腹部に突き上げるような京紫の拳がめり込んだ。
