
アクマにアソコを貸しました
第10章 イカ?いいえ、津島です
「マソォ止めて!手が、刃が…!」
大きな声と強い力で真赭を制止したつもりなのに、声はヒューヒューという音が漏れるだけ。骨はどうした!?と言いたくなる程手に食い込んだナイフは手のひらと指を切り落とす寸前で、それを見たら力尽くで制止どころかこっちが倒れそうだ。もはや真赭の背中にしがみついてやっと立っている有り様だった。
「おい、その辺で止めておけ。梓穏が倒れそうだぞ、遊び過ぎだ」
声の主は卒倒しそうな私の身体を優しく支えながら真赭から離すと、私の顎に手を添えて僅かに上を向かせて唇を合わせた。肉厚の舌がヌルリと口内に入って来て唾液を送りこんでくる。
コクりとそれを嚥下すると同時に私の身体を熱いものが廻った。全身…特に両足に力が戻って自力で立てるようになったのを感じる。
京紫は自らの唇の端をペロリと舐めてから私の様子を確認すると目元をふわりと緩め、一瞬手のひらを私の頭にポンと乗せて腕を解いた。すっ、と私を背中側に回して桐原さんのまとわりつくような視線を遮った。
大きな声と強い力で真赭を制止したつもりなのに、声はヒューヒューという音が漏れるだけ。骨はどうした!?と言いたくなる程手に食い込んだナイフは手のひらと指を切り落とす寸前で、それを見たら力尽くで制止どころかこっちが倒れそうだ。もはや真赭の背中にしがみついてやっと立っている有り様だった。
「おい、その辺で止めておけ。梓穏が倒れそうだぞ、遊び過ぎだ」
声の主は卒倒しそうな私の身体を優しく支えながら真赭から離すと、私の顎に手を添えて僅かに上を向かせて唇を合わせた。肉厚の舌がヌルリと口内に入って来て唾液を送りこんでくる。
コクりとそれを嚥下すると同時に私の身体を熱いものが廻った。全身…特に両足に力が戻って自力で立てるようになったのを感じる。
京紫は自らの唇の端をペロリと舐めてから私の様子を確認すると目元をふわりと緩め、一瞬手のひらを私の頭にポンと乗せて腕を解いた。すっ、と私を背中側に回して桐原さんのまとわりつくような視線を遮った。
