
短編集。
第3章 純粋くん×遊び人
誰もあまり通らない体育館の裏。
定番の場所って感じでなんだかドキドキする
「あんな?ゆう呼んだんは、俺の気持ち聞いてほしいからや。
前、俺にゆう告ってくれたよな?
あんな、あん時な?俺、ゆうのこと好きやったんよ」
「へ?」
は?何言ってんのこいつ。それなら
「なんで、俺のこと振ったんだよ?
俺、あの時まじ傷ついて。辛くて...」
ほんとに、立ち直れなかった。
でも、あのおかげでいま凌が傍にいる。
「ごめんな。本当に申し訳ないと思っとる
俺かて、すごい辛かったんよ。
ゆうを振ったんはな?
ただ、周りの目が怖かっただけや。
周りに変な目で見られそうで怖かった
それで、ほんまの気持ち隠して...。
今頃になって、ゆうと付き合いたい思った。
周りの目なんか気にすんなって凌が言ってくれたんよ。
凌の言葉に勇気づけられて、今こうしてゆうに気持ち伝えよう思った。」
は?なんで、凌なんだよ。
なんであいつ...俺のこと好きじゃなかったのか?
あの時の、辛そうな顔はなんだよ。
ただ、バレるのが怖かっただけってか?
「やから、あんな?もし、ゆうがよかったら
俺と付き合ってくれへんかな?」
「ざけんな」
「?」
あー、イライラする!
あいつ覚えてろよ、一発殴ってやる!!
「ゆ、ゆう?」
「あ?」
「あ、あんな?話きいとった?」
「んー、あー。聞いてた
あんさ、りゅうきが俺のこと好きって聞いて嬉しかった!
でも、俺もう付き合ってる人いるから!
ごめん。だから俺のこと諦めて?じゃ!」
凌のやろう!!ぶっつぶすー!!!!
「あ、ちょ!ゆう...」
