
夏の秘密
第11章 合宿
夏「勇助、俺…」
勇助「夏、早く乗って」
夏「もう眠くて…倒れそうで…」
勇助「旅館着いたら起こすから、それま
で寝てろよ」
夏「いや…そうじゃなくて」
勇助「何だよ、男らしくないな、みんな
待ってるんだから早く乗れよ」
夏「あぁぁ…ちょっ」
勇助「ほらっ、乗った乗った」
風太「…」
バスに乗せられ
心地好い揺れに寝不足が重なって
夏はすぐ眠ってしまった
そして
目を覚ますと…
夏「ここが…合宿場の旅館?」
勇助「みたいだな…旅館の名前も合って
るし…」
風太「ボロいな」
夏「…うん」
旅館を目の前に失礼だったが
本当に経営してるのか疑いたくなるほど
外見ボロボロの
旅館だった
しかし
ボロいのは外見だけで中に入ってみると
中はものすごく綺麗で天然の涌き水
その温泉が売りのよう
だった
勇助「みんな、旅館近くにグラウンドが
あるから着替えて集合」
男子達「はい」
夏「悪い、俺ちょっとトイレ」
勇助「夏、遅れるなよ」
夏「わかってる」
風太「…」
