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寝取られ漂流記

第4章 16歳秋

「俊哉!」


教室に入るなり怒鳴ったようになってしまったあたしに教室中の注目が集まる。


唯一違ったのは張本人の俊哉だけ。教室の一番後の席で机に突っ伏していた。


まさか。


そんな事。


俊哉の様子に一抹の不安が頭を過る。


違う。


そんな事あるわけない。


絶対に違う。


あたしは俊哉の元に駆け寄り、腕を引っ張る。


そこまでして漸く俊哉はあたしの方を振り向いた。


「茜?」
「一緒に来て」


あたしはそのまま腕を引っ張って俊哉を教室から連れ出した。

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