
わすれない
第2章 それぞれの傷
「失礼します。こちらは楓美里さんの病室でよろしいですか?」
ドアの先にいたのは初老の男性だった。看護師は美咲のほうをみた。
私は看護師にコクンと頷いた。誰だかわからないけど、なぜか懐かしい気がした。
「しつれいですが、どちら様ですか?」
看護師が、美咲のかわりに聞いてくれた。圭介がまた心配するからだろう。この看護師は美咲の担当になってから何かときにかけてくれていた。
「申し訳ない。私は三津浜で弁護士をしております茅瀬(かやせ)と申します。」
ーー弁護士。あっ、もしかして、、、
私はこの人が以前にも会ったことがあるかもしれないとおもった。……まだ、父や母が生きていたときに。
ドアの先にいたのは初老の男性だった。看護師は美咲のほうをみた。
私は看護師にコクンと頷いた。誰だかわからないけど、なぜか懐かしい気がした。
「しつれいですが、どちら様ですか?」
看護師が、美咲のかわりに聞いてくれた。圭介がまた心配するからだろう。この看護師は美咲の担当になってから何かときにかけてくれていた。
「申し訳ない。私は三津浜で弁護士をしております茅瀬(かやせ)と申します。」
ーー弁護士。あっ、もしかして、、、
私はこの人が以前にも会ったことがあるかもしれないとおもった。……まだ、父や母が生きていたときに。
