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わすれない

第2章 それぞれの傷

カーテンの隙間からまぶしい光が射していた。

ーーああ、もう朝か。


重たい瞼をこすりながらふぁ~っとあくびをした。

入院してから6日がたった。肩はまだ痛いけど、
医師が言うには思っていたよりはキレイに折れていたらしく、回復も早いだろうと。リハビリはちゃんとしようね。と言われた。


ーーいつ退院するんだろ。このままここにいたい…。



やっとのことで起き上がった私は、カーテンを開けようとベッドの縁に座った。
そこに、看護師がおはよう!とやってきた。

「今朝はどう? 少しは眠れたかしら?」


看護師はにこやかな笑顔をみせた。私もにこやかにそれなりに眠れたと答えた。




「そう、ならよかったわ。今日は、彼氏さん来るのかしら? 昨日も来なかったわよね?」



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