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「湊の補助役はしなくていい。‥それから、凌馬の所にはもう行くな」


『え‥でも、』


「君は俺だけの秘書だろう…？」


彼女の耳の横に両手をつけば彼女は潤んだ美しい瞳で私を見詰める。


少し冷たい視線を送ってしまっていたのか、彼女はこんなことを言った。


『貴虎さん、妬いてるんですか…？』


正直、痛いところを突かれた。


確かに私は妬いていた。
彼女が凌馬といることを想像すると、凌馬に彼女を捕られてしまう───そんな気がして。


「ああ妬いているさ。君は俺の──」


『恋人‥ですもんね。大丈夫です、貴虎さん以外の人に目移りしたりしませんから』


女神のような微笑み。
私はいつもその微笑みに助けられ、感謝していた。
彼女のそんなところに、私は惹かれていたのだから…。