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仮面な人たちの恋愛夢小説

第37章 流星群(F)

『滅多に見れないよ!こんなに沢山の流星群!』


いつの間にか沢山降りだした流星群に彼女は目を輝かせている。

そんな彼女を見ながら、俺は少し複雑な気持ちになっていた。


「本当、流星群好きなんだね」


『うんっ。好き!』


彼女の弾むようなキラキラした声でそう言われると、僕の心にチクリと刺さるものがあった。

俺は思ったんだ。
俺という名の“流星群”はいつも傍にいるのに───って。


『朔田君?どうかしたの…?』


少し沈んだ彼女の声が突然俺に響いて、気付いたら俺は彼女を抱き締めていた。

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