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仮面な人たちの恋愛夢小説

第32章 甘い愛の果実(鎧※)

ふと、女の長い髪から見え隠れる首筋が目に入る。

女の首筋には赤い痣のようなものがあって、俺は首を傾げた。

その赤い痣のような痕は良く見れば鎖骨の辺りにも…


「上着、脱いでみろ」


はっと顔を上げた女は上着を引き寄せて胸の前で押さえつけている。

恐らく…と言わずとも、その痣のせいだと分かった。


「お前、奴に何をされた?」


『いや…っ』


女は震えた声で答える。

ふいに、女の髪を掻き分けて首筋に触れると女は俺の手を掴んだ。

その瞬間に俺は俺のもう片方の手首を掴み、上着を取り払った。


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