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仮面な人たちの恋愛夢小説

第32章 甘い愛の果実(鎧※)

「この痣…ただ殴られたりした訳じゃなさそうだが‥‥そうか、そういうことか」


女につけられた無数の痣は、女が潜入した際に戦極凌馬にみつかり、その場をつけられたものだと答えた。


「お前の傷、癒すことは出来ないか…?」


俺の手をそっと掴む女の手に、俺は自分の指を絡める。

細く、柔らかな女らしい手──


『戒斗…』


俺を呼ぶ女の首に手を伸ばすとそのまま引き寄せて口づける。

女はその時、泣いていた。

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