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仮面な人たちの恋愛夢小説

第12章 咲く華、桜の如く(K)

「あ、良く見たらさ、華桜ちゃんが持ってる紅いネックレスと形合いそうじゃない?」

ラモンに言われるままにネックレスを首輪の窪みに近付けてみると引かれ合うかのように共鳴して、ピッタリと嵌まりそうだ。
だが何故か途中でネックレスを離してしまう。

「どうしたの?」

『ママがね、まだダメだって』

「ママが…?」

頷く華桜にラモンはある確信を得た。
黒い首輪と紅い雫のネックレスは何か関係があると。
ラモンはふと次狼に向けた。

「次狼。いたんだ」

「ああずっとな。お前わざとだろ」

「バレた?いつになったら来るのかって思ってたんだけど」

「話しは聞いた。お前は悪くない。だから気にするな」

次狼の言葉に何も答えない華桜はただ次狼にしがみついている。
次狼は何も言わず、ただ受け止めていた。

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