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仮面な人たちの恋愛夢小説

第12章 咲く華、桜の如く(K)

「何故…何故貴様が…っ」

「貴様何を…っ!?おい!」

何かをいいかけてその場を逃げ出すかのうよに姿を消した。次狼は思う。
あのファンガイアは自分の種族を滅ぼしたルーク、ライオンファンガイアに似ていると。
不意に華桜に目をやると息が荒々しくし、いつも見ていたあの明るい表情は微塵も感じられず、ひたすらその煮えたぎった復讐心を抑えようと必死だった。
次狼はそんな華桜を黙って抱き上げるとそのままキャッスルドランへ戻った。

「次狼?」

「何かあったか」

「華桜と話がある。お前らとの話しは後だ」

次狼は思い詰めた様な顔をして華桜を抱き上げたまま部屋へと連れていく。

『じろー、おろして…っ』

「アイツが‥アイツがお前の母親を殺したんだな?」

ベッドに座らせた華桜の両肩を掴み詰め寄る次狼から初めて感じる威圧感。
華桜はそんな次狼に体を震わせていて、震える華桜にようやく気がついた次狼は冷静さを取り戻すと肩から手を離した。

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