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仮面な人たちの恋愛夢小説

第12章 咲く華、桜の如く(K)

「珍しい子もいるんだねぇ…この子のこと知りたくなったなぁ」

「お前、変なこと考えてるんじゃないだろうな?」

「やだなー、そんなんじゃないよ。普通に彼女のことが知りたいなって思っただけ。…あっ。そう言えば彼女訳ありだって言ったよね?なら僕たちと一緒に此処にいるっていうのはどう?」

「ちょっと待て。コイツの両親は…」

『華桜のパパとママいない』

三人は華桜の言葉にえっ?と目を見張る。
華桜は真っ直ぐ前を向いていた。

『パパは事故で死んじゃったってママから聞いて、ママは怪物にころされちゃった。それで、ママが死んじゃう前にかおにつけてくれたのがこれ』

華桜が指差し示したのはあの黒く中心に紅い宝石のようなものが組み込まれた首輪だった。

「そうか…じゃあ、お前は一人で生きてきたんだな」

『うん…多分』

「多分って、分からないの?」

『ますたーのところで目が覚めてからパパとママのこと以外忘れちゃって…』

「もしかして記憶喪失?」

「確かマスターの話しじゃ店の前に傷だらけで倒れてたって聞いたな…」

「もしかしてそれが記憶喪失と関係あるんじゃない?」

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