一万回目のプロポーズ
第12章 思い出
――――――
指輪を買った後は、キーホルダーを見て回った
それはもうたくさんのキーホルダーが壁に掛けられていて
賑やかに見え、飽きない
『あ、これどう?』
あたしは俊司に、手に取ったキーホルダーを見せた
クマかブタかよくわからないぬいぐるみのついた物だ
「えー、不細工。
明奈に似てんじゃね?」
『なっ…
俊司に似てると思って選んだんだけど』
「マジかよ?」
あたしは手にしているキーホルダーをじっくりと見てみた
つい、吹き出してしまう
『やっぱ俊司だ。
俊司、睨むとこういう目するもん』
「はあ?」
今度は俊司が手に取って見てみる
「いやいや、明奈も悪いこと考えてるとき、こういう口元してんじゃん」
『してないからー』
結局、そのキーホルダーの色違いを
あたしは白で
俊司は黒で
ご購入
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える