『願わくば、いつまでもこのままで』第8章「変化」　91ページ

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願わくば、いつまでもこのままで

第8章変化

「あ？なんとか言えよ、クズ男」

「あ、いや、その……」

間近でガンを飛ばしてくる佐倉田が怖いが、それよりこのギャップに頭がついていけない。

とりあえず、……落ち着いてくれ

俺は顔を寄せる佐倉田の耳元で「本性出てるぞ、そんなにばらされたい？」と試しに呟いた。

「……」

ドン

「っとと…」

するとまあ見事に黙りこくった佐倉田は軽く俺を突き飛ばし、離してくれた。

「陽くん、さっきのは忘れてね？」

「……どうしよっかな」

「拒否権はねえよ、カス」

「……へい」

佐倉田をちらっと見た。

あんな顔して中身はあれなんだよな…

人は見かけによらないってのは、このことか

「陽くん」

「は、はい」

いつのまにか目の前に立っている佐倉田に、1歩後ずさる。

「私、わざわざ今日陽くんに会ったのは、話があるからなんだけど」

「あ、ああ……だろうね……

その、話ってのは何？」

「私があんたをストーカーした理由を教えようと思って」