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願わくば、いつまでもこのままで

第5章 市民プール


「園田!
いきなり比奈ちゃんに何やってんだよ」


「"比奈ちゃん、比奈ちゃん"……って
さっきからあんたうるさ過ぎ!」


「はあ!?
何がうるさいんだよ、別にお前は呼んでねぇよ」


「わかってるわよ、そんなこと!
だいたい公共の場であんたらイチャイチャし過ぎなのよ!!」


「い、イチャイチャ!?
そんなもん……できる事ならしたいけど…じゃなくて、いっイチャイチャなんかしてねぇよ!!」


「なにをしらじらしい。
迷惑極まりないのよバーカッ」

「だーかーらー!……」







……なんだかなぁ


イチャイチャなんかしてないし、

してたとしても、
この2人の喧嘩の方がもっと迷惑極まりないと思うのだけど…


どうやって止めればいいの?これ


私としては水かけられた事ぐらい
どうでもいいのだけれど…





ぎゃあぎゃあ言い合う2人に呆れ返っていたところ、救いの人が現れた。


2つの拳が2人の頭を殴る。



「「いっっった!!」」



「お前等うるさい」


2人の影から現れたその人、梶木君は
慣れているのかパパパッとその場を片付けた。








「よし、それじゃ皆お昼にしよう」


もうそんな時刻かと思いながら
梶木君の号令で集まり
梶木君特製の豪華お弁当を皆で食べた。


これがビックリ!

一口食べてあら不思議。

なんだこの子何者だと思わざるをえない美味しさの私も感動した。

聞いてみると
本人は口を濁したから分からなかったけれど
それはもうレストランとか本格的な料理の味だった。



2人をまとめ、料理上手な梶木君は

お母さん…だと思ったりもした。

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