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BL~中編・長編集~

第21章 ~番外編②~

「ふふふ。 仲良くやっていけそうでよかった。」

「だね。」

…というか、すごくナチュラルに話しているが…

「え…今、キスした?」

「あの子可愛い!!」

ここは駅前。

当然、人通りも多いわけで…

「とりあえず、移動しようか。」

「だな。」

これ以上注目を集めたくない。

「適当な場所でいいよね?」

「あ…うん。」

この場から離れられればどこでもいい。

風間の言葉に頷くと、少しした所にあるファミレスに入った。

「いらっしゃいませー。 何名様でしょうか?」

「六人です。」

それにしても…

「っ…」

腰が痛い。

昨日よりも悪化してるし。

ほんと、歩けているのが奇跡だ。

「近藤…お前、大丈夫か?」

「ん~…限界を超えてると思う。 どうして歩けるのか、自分でも不思議だよ。」

それには、激しく同意。

「二人とも、大丈夫? そんなに辛いの?」

心配そうに声を掛けてきた風間。

この辛さがわかるのは、仲間だけだからな…

「「大丈夫…………たぶん。」」

「無理しないでね? やっぱり、家に帰る?」

風間の言葉に首を振る。

今日、何気に楽しみにしてたんだ。

「心配してくれてありがとうな。」

「無理そうだったら言うから。」

「うん。」

店員について行くと、店の奥の方のテーブルに通された。

「俺、風間の隣に座る。」

「僕も。」

今、結構機嫌いいけど…潤に腹を立てているのは変わらない。

それは、近藤も同じようだ。

「とりあえず、なんか飲み物頼むか。」

「ドリンクバーでいいんじゃない?」

頼む物は風間と宗に任せる。

はっきり言って、腰の痛みが激しすぎて、頼む物を考える余裕がない。

「あとは適当につまめるものでいいか。」

「だね。」

設置されたボタンを押すと、すぐ店員がやってきた。

「これとこれと…あと、ドリンクバー六つ。」

「かしこまりました。 ドリンクバーあちらにございますので、ご自由にどうぞ。」

「どうも。」

宗の笑顔に顔を赤くしながら、店員はそそくさといなくなった。

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