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BL~中編・長編集~

第21章 ~番外編②~

「告白した瞬間、振られたけどな。」

「当たり前だろ。」

でも、まぁ…感謝はしてる。

「でも…俺のキス、そんなに悪くなかったろ?」

「…まぁ…な。」

「キスまでしたんだ~。」

「…………」

宗に告白されたおかげで…自分の気持ちに気が付いたから。

「あの時はへこんだな~。」

「俺のファーストキス奪っといて、なに言ってんだよ。」

俺の人生…いろいろ迂闊すぎる。

「あのくらい別にいいだろ。」

「まぁ…感謝してるからいいけど…」

っていうか、そんなこと言わなくてもいいだろ。

潤が怖い…

「…穣?」

「…………」

あーあ…だから言ったのに。

風間、完全に機嫌悪くなったな。

「風…!?」

「「!!?」」

顔を覗き込もうとしたら、襟首を掴まれ、引っ張られた。

「なっ…」

今…なんか、柔らかいものが…

「穣、なにして…」

「三年振りに、宗のキス返してもらっただけだよ。」

いたずらっぽい笑顔を浮かべ、風間はそう言った。

「…なに?」

「いや、穣のキスを返してもらおうと思って。」

肩を掴まれたかと思ったら、それか。

「アホか。」

近づいてくる宗の顔を押し返し、顔をそらす。

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