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BL~中編・長編集~

第21章 ~番外編②~

「………」

「……佐藤?」

顔を伏せていた佐藤。

さっきまで暗い顔をしていたのに、次に顔を上げた時にはいつもの笑顔を浮かべていた。

「お前の言う通りだな。」

「あー!!」

「「!!」」

この叫び声には随分聞き覚えがある。

「今新君のこといじめてたでしょ!!?」

((だから、お前が一番いじめてるって…))

毎回毎回、そんなことを思っている気がする。

「なあ、幸村。」

「なぁに、新君?」

…というか、端から見れば、こいつらはただのバカップルだ。

「俺のこと、好き?」

「え?」

予想外のことを聞かれ、驚きを隠せない幸村。

ま、当然か。

「そんなの、大好きに決まってるでしょ!!!」

「…そっか。」

幸村の答えを聞いた佐藤は、本当に嬉しそうに微笑んだ。

「? 急にどうしたの?」

「ん? いや…なんでもねぇよ。」

「はぁ…」

ほんと、バカップル…

幸村のファンからの視線が痛い。

「…おい。 近藤、大丈夫か?」

「ん~………」

「………」

ダメだこりゃ。

昨日、相当無理したな。

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