
BL~中編・長編集~
第21章 ~番外編②~
「ん…」
あれ…ここ…
「うーん…」
そっか…俺、保健室で寝ちゃったんだっけ?
「お目覚めかな?」
「…先生。」
寝ている間に、保健室の先生が戻って来たようだ。
「今…何時ですか?」
「ん? 今は…ちょうど十一時だね。」
俺…二時間くらいしか寝てないのか。
「大丈夫かい? 随分と体の具合が悪そうだったけど。」
「…はい。 大丈夫です。」
朝に比べたら、全然ましになった。
たぶん、潤はずっとマッサージしてくれていたのだろう。
「佐藤君と近藤君はまだ寝ているから、君もゆっくりしてくれて大丈夫だよ。」
「ありがとうございます。」
なるほど。
確かに、両サイドから寝息が聞こえてくる。
「昨夜は、かなり頑張られたようだね。」
「…はは…」
否定できないのが恥ずかしい。
「先生は、最近恋人と上手くいってるんですか?」
「さぁ…どうだろうね。」
この人…王子様みたいな顔してるくせに、中身はドSだからな。
「油断してると、誰かに盗られますよ?」
「それもそれでいいんじゃないか? あの子が自分で決めたなら。」
「先生。」
本気でそんなこと言ってるのか?
あいつは…
