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BL~中編・長編集~

第21章 ~番外編②~


「ん…あぁ…結局、お前らも来たのか。」

「先生は?」

そんなことを思っていたら、カーテンで仕切られたベッドの一つから、佐藤が出てきた。

「会議があるから、ちょっといなくなるって…保健室は好きに使っていいよって言われたから…」

「そうか。」

随分適当な先生だな…

ま、相変わらずってところか。

「ベッドあと二つ空いてるぜ?」

「あぁ…サンキュー。」

佐藤はそう言って、再びカーテンの中に消えた。

あいつも、睡眠不足だって言ってたからな。

「よっと…」

「…ありがと、潤。」

真ん中のベッドに、潤は俺を優しく降ろしてくれた。

「いいって。 元はと言えば、俺のせいだし。」

…確かに。

「ほら、うつ伏せになれよ。 マッサージしてやるから。」

「え?」

潤は俺の体をひっくり返すと、腰に優しく触れてきた。

「力抜いて。」

「…ん…」

優し過ぎて怖い気がしなくもないが、ここは潤の好意に甘えることにした。

「ほら、優太も。」

「いいの?」

近藤も、松下にマッサージしてもらうようだ。

「いいに決まってるだろ。」

「やった!!」

ちょうどいい強さで腰を圧迫してくる潤。

…気持ちいい。

「ん…」

「どう?」

「気持ち…いい…」

あぁ…ヤバい…余計眠くなってきた。

「ごめん…潤…俺…寝そう…」

「いいよ。 豊が寝ても、マッサージは続けてるから。」

「…ん…あ…りが…と…」

マッサージの気持ちよさと寝不足からか、俺は一瞬で眠りの世界に堕ちた。





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