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BL~中編・長編集~

第16章 ~Riproduzione~

そんなこと言ったって、誰も信じないだろう。

「確かに、俺はお前が好きだったよ。 でも・・・・もう・・・」

俺は・・・豊以外愛せない。

この先、どんなことがあっても。

「別れよう。」

「・・・・・・」

膝から崩れ落ちた雨宮の隣を、腰に力が入らない豊を支えながら通り過ぎた。

「・・・・・い・・・」

「え?」

過ぎようとした時だった。

「許さないっ!!!」

「「!!?」」

雨宮が豊に向かって掴みかかってきた。

突然すぎて、雨宮が俺から豊を引き離すのを止められなかった。

「!!」

「豊っ!!」

豊の首を絞める雨宮を引きはがそうと、雨宮の肩に手をかけた。

「邪魔しないで!!!」

「!?」

が、予想以上の力で振り払われ、バランスを崩して後ろに座り込んでしまった。

「ぐっ・・・・」

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