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BL~中編・長編集~

第2章 ~あなたが一番大切です~

涙を拭って立ち上がると、先輩に腕を掴まれた。

「花宮ちゃんさ~・・・最近、菊池とよく一緒にいるよね?」

「な、なに言って・・・・」

なんで知って・・・

「そこにある弁当も、本当は菊池の為に作って来たんでしょ?」

「ち・・・違いますよっ!!」

とっさに否定すると、先輩は鼻で笑った。

「嘘はいけないなぁ・・・・」

「ぃっ!!」

地面に投げられ、体を丸める。

血の味が、口の中に広がる。

「おい、菊池を呼び出せ。」

「は?」

先輩の言葉に、先輩の仲間が驚いた声を上げた。

「こいつを預かってるって言えば、来るさ。」

「こいつをか・・・?」

僕・・・?

「ああ。 人質がいれば、あいつも大人しく殴られるだろ。」

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