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BL~中編・長編集~

第2章 ~あなたが一番大切です~

菊池先輩・・・

「ごめ・・・なさっ・・・・」

目から、涙が次々と溢れてくる。

「っ・・・こんなのっ!!」

僕は、手に持っていたお弁当を地面に投げ捨てた。

包みがほどけて、中身が宙を舞う。

「あれ~? 花宮ちゃんじゃない?」

「っ!!!」

名前を呼ばれて顔を上げると、そこには3年生の先輩達の姿があった。

「こんなところで何してるの?」

「あ、いや、えっと・・・・」

まずい。

一対一ならまだしも、数人に囲まれたんでは逃げられない。

「泣いてるの? 大丈夫?」

「あの、なんでもないんで・・・」

逃げなきゃ・・・・

「へぇ~・・・でも、ちょうどいいや。」

「っ!? 先輩!?」

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