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「大丈夫だよ、ありがとう。」

「そうか・・・・」

俺が微笑んだのを見て安心したのか、シバも優しく微笑んだ。

「・・・」

それにしても・・・・

肝心なところが思い出せない。

俺がクロを好いていたのは十分わかったし、トラが俺にとってどれだけ大切な存在だったか思い出せた。

しかし、なにかが引っ掛かる。

なんなんだろう、この罪悪感は・・・・・

なんで俺は・・・・

「なんか・・・ハル、変わったな。」

「え？　そう？」

俺が考え込んでいると、シバが不意にそう口にした。

「ああ。　前世の記憶を思い出したら、優しくなった。」

「・・・それ、どういう意味だよ。」

まるで、今までの俺がひどい奴だったみたいな・・・・

「今まではさ、冷たかったっていうか、壁が厚かったって感じ？　まあ、それもツンデレみたいでかわいかったけどね。」