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BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

「・・っ・・・・!!!」

「ハル、どうした?」

どうして、今まで忘れてたんだろう?

「・・・・・ラ・・・」

「え?」

俺にとって、あんなに大事な存在だったのに・・・

「・・・トラっ!!!」

「っ!!?」

ここが教室であることも忘れて、俺はシバに抱きついた。

たぶん、シバは相当驚いたと思う。

「ハル!?」

「トラっ・・・・トラ・・・ッ・・・」

まさか、またトラに会えるなんて・・・

思ってもみなかった。

「・・・トラッ・・・・」

「ハル・・・お前、まさか・・・・」

シバも気が付いたのか、声色が変わった。

現に、抱きしめ返してきたシバの手は、わずかに震えていた。

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