テキストサイズ

BL~中編・長編集~

第12章 ~こんどこそ一緒に~

「へぇ~・・・シバにもあるんだ。」

そうか・・・シバにも前世の記憶があるのか。

「・・・・ぇえ!?」

若干遅れて反応すると、シバは面白そうに笑った。

「反応遅くね?」

「いや、だって・・・ええ!!?」

シバにも前世の記憶があることが、信じたいが信じられない。

「信じる信じないはハルの自由だけど、俺にも前世の記憶はあるよ。」

「本当に?」

もう一度聞くと、シバは頷いた。

その顔は真剣そのもので、疑う余地などなかった。

「・・・わかった、信じる。 で、どんなの?」

「俺のはね、すごく後悔してる記憶。」

後悔?

一体、なにに対して・・・

「前世の俺は猫だったんだけど、俺と同じ猫の幼馴染がいたんだ。」

前世の記憶を語るシバは、すごく遠い目をしていた。

「俺には大切な恋人がいて、そいつにも大切な恋人がいた。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ