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BL~中編・長編集~

第8章 ~幸せはすぐそこに~

「豊。」

「・・絨史・・・」

生徒会室に向かう途中の階段で、久しぶりに絨史に話しかけられた。

「今日は、生徒会行かなくていいから、ここに行って。」

「・・・?」

絨史から手渡されたメモには、住所が書いてあった。

「なに?」

「ここで、いつもみたいに奉仕してきて。」

奉仕・・・?

「な・・・んで・・」

「ん?」

「なんで俺にこんなことさせるんだよ!? お前、俺のこと好きって言ったじゃんか!!」

好きな人がほかの男に抱かれても、平気なのか?

「そんなの、嘘だよ。」

「・・え・・・・?」

絨史は、馬鹿にしたように鼻で笑った。

「当たり前だろ? 俺が豊に近づいたのは、金を稼ぐため。」

「金・・?」

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