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BL~中編・長編集~

第7章 ~むかしむかしの恋物語~

「なんでここに・・・」

「心配になったから、来たんだよ。」

麻紀はそう言うと、伊代を百の腕の中から引っ張り出しました。

「大丈夫か?」

「ちょっ・・・」

麻紀は伊代を腕の中に収めると、百を睨みつけました。

「どういうつもりだ? 伊代と二人きりになるなんて。」

「麻紀!!」

伊代は麻紀を必死に止めますが、麻紀は聞く耳を持ちません。

「・・・・」

「答える気はないってか?」

麻紀は百を挑発しますが、百は無表情のまま、麻紀と向き合っていました。

「・・・・もう二度と、伊代に近づくな。」

「麻紀っ!!」

「・・・・・・」

百は伊代の悲しそうな顔を見届けると、何も言わず、茂みの奥へと消えて行きました。

「百っ!! 待って!! 行かないでっ!!」

「伊代!!」

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