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BL~中編・長編集~

第7章 ~むかしむかしの恋物語~

もちろん、この後起ることを、伊代は知るよしもありませんでした。

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「じゃあね、麻紀。」

「え? おい・・・」

授業が終わると、伊代は麻紀に別れを告げ、急いで雲竜に指定された場所へ向かい始めました。

なぜ雲竜が自分と百のことを知っているのか、疑いもしませんでした。

百のことで頭がいっぱいだったからです。

「よう。」

指定された場所へ行くと、雲竜はすでに来ていました。

「よく来たな。」

「・・・本当に教えてくれるんですか?」

少し警戒しながらそう聞くと、雲竜は笑って答えました。

「さあね。 君の態度次第だよ。」

雲竜が一歩。 また一歩と近づいてきます。

「まあ、先に情報料を払ってもらおうかな。」

そう言った雲竜は、伊代の腕を掴んできました。

「ちょっ・・・」

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