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BL~中編・長編集~

第7章 ~むかしむかしの恋物語~

「・・・」

以前にもこんなことがありました。

「後ろの人が君にって・・」

伊代はそれを黙って受け取りました。

「・・・・」

心の準備をし、伊代はその紙を開きました。

「ぇ・・・?」

それは・・・・百からの手紙ではありませんでした。

「・・・・・・・」

差出人は、百の右腕と言われている、雲竜(キツネ)でした。

「・・伊代?」

内容は、百が伊代から離れた理由を教えてくれるというものでした。

「・・・・どうした?」

ただし、ひとつだけ条件がありました。

『一人で来るように。』

最後の一文が気になりましたが、百が自分から離れた理由の方が気になり、伊代は雲竜からの誘いに応じることにしました。

「・・・なんでもないよ。」

麻紀にそう言い、伊代は手紙をポケットにしまいました。

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