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どらくえ3

第2章 岬の洞窟からナジミの塔へ

「うーん」
目が覚めたら日が上っていた。
全身が筋肉痛だ。
夜中の戦闘が思い出される。
イースは焚き火で湯を沸かしている。
イースがこちらに気づいたので挨拶をする。
「おはよう。」
「おう、少しは寝れたか?」
「ぐっすり。」
「大したもんだ。」
まあ、イースがいてくれたから安心して眠れたということもある。

朝御飯は、パンと干し肉、湯に干し肉を少しちぎって浸すと味が出てスープになる。

ご飯を食べて、スープを飲んで体が温まってくると元気が出てきた。

「さあ、行こう」
「おぅ、このペースなら早いうちに洞窟に着けるだろ」

こうして俺達は洞窟を目指して歩き始めた。

今日は森の中の道を進む。
野うさぎやバンビは見かけたが、魔物とは出会わなかった。

そうして昼過ぎには目的の岬の洞窟に到着した。

「ここだ。少し休んでから入るか」

「うん。想像してたより大きいな」

洞窟の入り口はレンガで固められており、幅も高さもある。

「ナジミの塔を建てるとき使った、ということは聞いたことがある。結構、整備されてそうだな」
イースが腰を下ろしながら言う。
俺も座って水を飲む。
町の近くの洞窟を仲間と探検したことがあったが、すぐに行き止まりだった。
どこかにつながっている洞窟に入るのは初めてだ。
「迷わないようにしないとなぁ」
「そうだな、目印でもつけながら進むか」

俺達は少し横になって、体を休めた。

洞窟の中はどうせ真っ暗だ。
昼に入ろうが、夜に入ろうが変わらない。

十分に体力を回復させて準備万端で臨もう。

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