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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「留架?」

「留架様…?」

どうしたのだろうか。

「今日はここに泊まる。」

「「え!?」」

ここにって…病院にですか?

「し、しかし…」

「どこで寝るつもりなの? ベッドは、三神が使ってるよ?」

別に私がソファーで寝てもいいのだが、絶対留架様が許してくれない。

だからといって、留架様をソファーで寝かせる訳には…

「三神と一緒に寝る。」

「ええ!?」

まあ、そうなるよな。

「小さい頃みたいに、一緒に寝てもいい?」

「私は一向に構いませんが…」

私はいいが、亮様が怖い。

あぁ…不機嫌になっていかれるのが、手にとるようにわかる。

「へへへ。 やったね。」

それに…

留架様が突拍子もないことを言うのは、他に目的がある時だ。

「はぁ…三神、今回だけ許す。」

「す、すみません…」

それは、亮様も承知しておられるのだろう。

普段なら絶対に許さないのに、今回だけは認めて下さった。

「ただし…もし、留架に変なことしたら、速攻クビ。」

「…はい。」

変なことって…しません。

「小内君、明日退院できるように手続きしてもらっていいですか?」

「は、はい。 もう大丈夫ですか?」

「えぇ…休み過ぎたくらいですよ。」

二日も休んだのだ。

いい加減、元の生活に戻らないと。

「わかりました。 明日の朝、退院できるように手配しておきます。」

「お願いします。」

仕事も溜まってるだろうし。

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