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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「ん…」

ここは?

白い天井。真新しいシーツ。

「病院…?」

そのようだ。

独特の臭いが鼻をつく。

「あ、気がつかれましたか?」

「小内君…」

どうして、私はここに?

「気分はどうですか?」

「随分いいですが…どうして…」

リチャード様と話していて…無理矢理部屋に連れて行かれそうになって…

その後は?

「やっぱり、無理なさってたんですね。 三神さん、倒れてしまったんですよ?」

「倒れて…」

そうだ。

リチャード様に腕を引かれて、目眩に襲われたんだ。

「睡眠不足と、栄養失調が原因だそうです。点滴を打って、一日休めばよくなるみたいですよ。」

「……そうですか。」

小内君に、迷惑をかけてしまったな。

「すみません。 手間を掛けさせてしまって…」

「なに言ってるんですか。 僕こそ、体調が悪いのに気がつかなくてすみませんでした。」

謝るべきなのは彼じゃないのに…

「いえ…私の管理不足ですよ。 自分の体調も管理できないなんて、執事失格ですね。」

…というか、私はどのくらい寝ていたんだろうか?

外は、もう暗闇に包まれている。

「小内君、今何時ですか?」

「え? えーっと…八時になるところです。」

八時…

私は、十時間近く寝ていたのか。

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