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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

ニック様と寝るようになってから、もうすぐ二ヶ月…

「なんか、三神…最近調子いいね。」

「そうですか?」

十分睡眠をとっているからだろうか?

「うん。 肌もツルツルだし。 もしかして…」

「ち、違いますよ!!!!」

怪しく笑う留架様。

なにを言いたいのか、さすがの私でもわかった。

「ええ~…」

「っ……」

とぼけた振りをしていらっしゃるが、本当は私がニック様と寝ていることをご存知なのだろう。

「だってさ~、ここ一、二ヶ月くらい、三神の口からリチャードの名前出てこないし。」

「!!」

留架様に言われて、初めて気づいた。

「まぁ、俺が仕事を押し付けすぎてるから、考える暇もないのかもしれないけど。」

「………」

どうして…リチャード様のことを考えないのか。

「お帰りなさいませ。」

「あ、噂をすれば帰って来たね。」

玄関から、使用人の声が聞こえる。

リチャード様とニック様が、帰ってこられたのだ。

「たっだいまー。」

「二人ともお帰り。」

帰ってくるなり、留架様に抱きつかれたリチャード様。

随分と機嫌がいいようだ。

「二人してどこ行ってたの?」

「女の子達の所だよ!!」

「っ…」

女性の方の所…ですか。

「へぇ~…可愛い子いた?」

「それがさ~…み~んなニックの方に行っちゃって…」

「ダメだったんだ。」

やっぱり…ニック様は女性の方に人気があるんですね。

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