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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「はい、どうぞ。」

「あ、ありがとうございます。」

ココアを淹れて、小内君の前に腰を掛けた。

「どうですか?」

「えっと…よくわからないことが少し…」

少しなのか。

やっぱり、私が見込んだ通りの人のようだ。

「じゃあ、説明していきますね。」

「お願いします。」

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「三神。」

「!!」

夕食の後。

自室に戻ろうとしたら、呼び止められた。

「ニック様…なにかご用ですか?」

「…………」

「……?」

無言で手招きするニック様。

不思議に思いながらも、黙って近寄る。

「!!?」

近くに行った途端、腕を引かれて壁に押し付けられた。

「ニックさ…」

「静かに。」

え…?

「三神~?」

留架様の声がする。

私を捜してる?

留架様からは、死角になっていて見えないのか。

「ん~…こっちに行ったと思ったんだけどな…」

出て行こうとしたら、ニック様に止められた。

「??」

「ま、いいか。 急ぎじゃないし。」

留架様の足音が遠ざかって行く。

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