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恋ばか

第37章 ~お慕い申し上げます~

「仕事の方はどうですか? 少しは慣れましたか?」

「はい、多少は。 みなさん、とても親切にしてくれますし。

でも、自分はまだまだ未熟です。

早く、三神さんのようになりたいです。」

「ふふ。 私を褒めても、なにも出ませんよ?」

しかし、目標にしてくれるのは素直に嬉しい。

「本当にそう思ってますよ?」

「ありがとうございます。」

正直な人だ。

「後で相談したいことがあるので、夕食の後、私の部屋に来てくれますか?」

「僕に相談したいこと…ですか?」

「えぇ。」

彼に負担をかけることになってしまうが。

「わかりました。 夕食の片づけが終わったらすぐに。」

「お願いします。」

そんな話をしている間に、食堂に着いた。

「さて…準備は、できてますか?」

「はい。 最終確認お願いします。」

テーブルに並べられた食器、グラス…花の色とナプキンの色が合っているかのチェックを済ませる。

「…問題ないですね。 さすがです。」

「ありがとうございます。」

準備もできたことだし、留架様達を呼んで来ましょうかね。

「では、留架様達を呼びに行きましょうか。」

「はい。」

いつでも料理を出せるように準備をしてから、食堂を出て留架様のお部屋に向かう。

「留架様達を呼んできて下さい。 私は、ニック様を呼んできます。」

「わかりました。」

途中で新人君と別れ、ニック様のお部屋に向かった。

「失礼します。 ニック様、いらっしゃいますか?」

「入れ。」

返事が聞こえたので、扉を開けて部屋に足を踏み入れた。

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