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恋ばか

第35章 ~おまけ2~

「…………」

「どうしたの、三神。」

三神の顔を見て驚いた。

「三…神…」

「ぁ…」

…涙を流していたから。

「すみませっ…」

「………」

俺は無言で、三神を抱きしめた。

…ま、多少身長が足りないんだけど。

抱きしめたっていうより、抱きついた…かな。

ちっちゃくてすみません。

「留…架さ…」

「我慢しなくてもいいんだよ?」

人を好きになるって…幸せなことだと思う。

でも、それ以上に…

「っ…」

「今まで、一人で悩んできたんでしょ?」

つらくて苦しいこともあるんだ。

「大丈夫。 もう…三神は一人じゃないよ。」

「…ぅっ…」

亮を好きになって、初めてそれを知った。

「くっ…」

三神は、俺を救ってくれたから。助けてくれたから。

だから、今度は俺が…

「今度は俺が、三神を助けてあげるよ。」

「っ…」

助ける番だ。

「すみません…少しだけ…肩をお借りしてもよろしいですか…?」

「もちろん。 好きなだけ使って。」

「…すみません…」って、三神が言った後、肩が濡れるのがわかった。

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