
恋ばか
第35章 ~おまけ2~
「すみません、朝早くから。」
「気にしないで。」
三神の部屋に入り、椅子に腰を掛ける。
「よろしければどうぞ。」
「ありがとう。」
さすが三神だ。
気が利く。
俺の好きな紅茶を出してくれた。
「あのさ、三神。」
「はい?」
三神が腰を掛けたのを確認して口を開いた。
「三神の話を聞く前に、聞きたいことがあるんだけど。」
「なんですか?」
昨日からの態度にしろ、今朝のぎこちない歩き方にしろ…
「三神ってさ…リチャードとデキてるよね?」
「!!!?」
紅茶を飲もうとした三神の手が、止まった。
「昨日の三神の様子、おかしかったから。 よく考えてみれば、リチャードが来てからだよね?」
「………」
そう言えば、三神は諦めたように笑った。
「…さすがは留架様ですね。 相談する前に気づかれてしまうとは。」
「昔から一緒にいるからでしょ。 それにしても…」
俺が驚いたのは、そんなことではない。
「三神…受けなんだね。」
「……………」
まさか、三神と同類なんてね。
ほんと、びっくり。
